あなたは、そのままのあなたで、いいんです
子育てをしていると、子どものできないところばかり目につく。
他の子どもと比較して、うちの子はなんでこんなこともできないのだろう、と親はなげく。
同じクラスの太郎君は、家でも自ら勉強をしてテストでいい成績をとっているのに、うちの子は、家ではゲームばかりして、テストの結果もよくない。
近所の花子さんは、家の手伝いをしているのをよく見かけて、親御さんもうれしそうにしているのに、うちの子は、家の手伝いどころか自分のことさえも満足にできない。
チームメイトの次郎君や夏子さんは、自分から積極的に練習をしてレギュラーに選ばれているのに、うちの子は、いつも補欠で試合に出られない。
どうしてうちの子は、こんなにもダメなのだろう。なぜうちの子は、ほかの子たちのようにできないのだろう。
そんな風に親は考える。
そして、「なぜあなたは、こんなこともできないの?他の子はちゃんとできているのに。」とその思いを直接子どもにぶつける。
勉強ができない。家の手伝いをしない。いつも補欠だ。確かに、それは事実かもしれない。
でも、それらの事実が、その子の全てではない。
勉強ができなくても、手伝いをしなくても、いつも補欠でも、他にその子が持っているとてもいいところはたくさんある。
ゲームがものすごくうまかったり、物事を深く考えていたり、チームのために裏方でサポートを一生懸命していたり。
必ず、いいところはあるのだ。単に親ができないところばかりにフォーカスして、しかも他の子どもと比較して、そこを指摘し、嘆いているだけなのだ。
そしてもしそれを子どもにいつも直接ぶつけているのなら、子ども自身も「自分はこんなこともできない人間なのだ」とどこかで思ってしまう。
親が子どもにまずやるべきことは、できない部分に注目して、それを子どもに指摘して、できるようにしてやることではないのかもしれない。
親が先にやるべきことは、子どもができるところを見つけて、それを褒め、伸ばし、応援してやることではないか。
もっと言えば、「あなたは、そのままのあなたで、それでいいんです」とまずは全てを認めて受け入れてやることだろう。
そうすることで、子どもは、自信を持つだろうし、安心もする。そして、自分が持っているいいところをどんどん伸ばしていくだろう。
あなたは、そのままのあなたで、いいんです。
親のこの態度は、おそらく子どもの成長に大きな影響を与えると思うのだ。
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