留学に来るのなら

留学に来れば、日本とは違う経験ができる。

「違う経験ができる」と書いたけれど、留学生一人一人でその経験は違う。留学する時の年齢、期間、学校、環境、ステイ先などによっても経験の内容は異なってくる。

そして、留学生一人一人の意思、留学中の行動などによっても、経験の内容は違ってくる。

留学に来ても、LINEで日本の友達と毎日連絡を取り合っている留学生は、貴重な時間を日本の友達とのコミュニケーションに使っている。また、日本から来た留学生達といつも一緒にいて日本語で会話をしている留学生は、貴重な時間を日本語での会話で使っている。

それを全面的に否定することもないけれど、毎日の時間の使い方で、留学中にできる経験の内容が異なってくるのは間違いない。

もし留学生自身が強い意志と大きな目標を持って留学に来るのなら、日本ではできない経験をするのが、留学の醍醐味だ。いつも日本の友達とつながっていたり、いつも日本語で会話をしていたりしては、その醍醐味を味わうことはできない。

日本と違う経験をしたいのなら、一つは、現地の友達と一緒に過ごす時間をできるだけ持つことだ。それによって、異なる文化に衝撃を受けたり、英語力の無さを実感したり、今まで考えたことのない考えに触れたり、逆に日本での経験を振り返る機会を持ったりすることができる。

また、少し矛盾するようだけれど、完全に一人の時間を持つことも大切だと思う。LINEで日本の友達や家族とつながることもせず、ネットサーフィンもせず、YouTube も見ず、現地の友達やホームステイファミリーとも一緒にいずに、完全に一人で静かな時間を過ごす。その時間を持つことで、衝撃を受けた自分の気持ちや頭を整理し、今までの日本での生活を客観的に見つめ、今の自分自身について深く考え、これからのことを真剣に考える機会を持つことができるし、ぼーっと何も考えずに日本とは違う景色を見ていることで、疲れを癒やし、日本では感じることができなかったことを感じることもできるだろう。

来年から長期や短期の留学に来る方は、まずは「留学中はこれをやってやろう」という目標を今のうちに考えておくこと。そして留学に来たら、できるだけ現地の人達と過ごす時間を自分から持つこと。その上で、一日に少しの時間でもいいので、たった一人で静かに過ごす時間も確保すること。そうすることで、日本とは違う経験ができ、それによって自分自身を変化させることもできると思う。

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