ダメなものはダメと伝えることもときには必要
留学生たち、特に中学高校留学生たちには、留学生活でいろんな経験をしてほしいと思っている。
日本ではできないことをして、日本では出会わない人と出会い、日本ではいけない場所に行って、日本では感じないことを感じ、日本では考えないことを考える。そんな経験から、日本とは違う成長をしてほしい。
でも、留学生がやりたいと言っても、どうしてもそれはできないということもある。
一つは、健康と安全が確保できないことだ。特に18歳以下の留学生たちには残念ながら周囲の大人たちは許可をだせない。
健康と安全の最低限の基準としては、留学を続けられないような状態になる可能性がないこと、また、通常の留学生活を送れなくなる可能性がないことだ。万一そんなことがあることが予想される場合には、留学生が希望をしても、先生やステイ先の人たち、日本の保護者や現地でサポートする私たちなど周囲で見守る大人たちは、許可を出せない。
また、留学生の希望をかなえたいと思ってもどうしてもできないこともある。
留学生は学生ビザでニュージーランドに滞在しているし、服務規程で守られている。だから学生ビザや服務規定の範囲内の行動が求められる。そこが日本で暮らす場合と大きく異なる。
就学の内容もビザの範囲内でしかできないし、就労もビザに記載がなければ認められない。滞在場所も18歳以下の留学生は細かい規定があるし、留学先の学校の責任も留学生に対しては現地生徒よりも大きい。
さらに、ビザや服務規程の範囲内であっても、学校のカリキュラムや課外活動、ステイ先や訪問先なども、他の留学生や現地生徒、学校の都合や滞在先の予定などによって、どうしても留学生の希望通りにいかないこともある。これは留学生活に限らず、日本にいても同じだろう。
たとえば、希望するすべての選択科目を履修できないこともあるし、やりたい課外活動に時間や移動手段、費用などが理由で参加できないこともあるだろう。また、希望するホームステイに滞在できないこともあるし、行きたいところに行きたいときにすべて行けるか言うとそうでもない。
そんなとき、周囲の大人はやはり、できないものはできない、と留学生に伝えることが必要だ。健康と安全は確保できるし、ビザも服務規程もクリアしているけれど、その他の理由でダメだと伝えることは、とても心苦しいし、何とかできないかと何度も考えて調整する。
それでも最終的にできないとなったときには、申し訳ないけれどそれはできないんです、と留学生に伝える。
そんなとき、学校の先生やステイ先の人たち、日本の保護者や現地でサポートする私たちなど周囲の大人たちが、同じ基準で同じ判断をして、同じように、ダメなものはダメということがとても重要だ。
そうすることで留学生も理解して、それに従う。
周囲の大人たちは、留学生の希望はできるだけかなえたいと思うけれど、どうしてもダメなものはダメと言わなければならないこともある。そしてそんなときには、周囲の大人すべてが情報を共有して納得した上で、同じ基準で同じようにダメだと伝えることがとても重要なのだ。
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