小中高校生は世界の中で生きて行く
日本を海外から見ているのとずっと日本で暮らしているのとでは、感じ方や見方は少し違うのかもしれないけれど、今、日本を含めて世界は急速に変化しているということは、ほとんどの方が同意されると思う。
特に日本の変化の仕方は、今までの日本が経験したことのないような変化だろう。言い換えれば、小中高校生を持つ親御さんの子どもの頃から今までの時代と、今の子どものこれからの30年は、全く違う時代になるということだ。
一つは、日本の経済力がこれから強くなっていくことは考えられないことだ。少子高齢化、労働人口の減少と人口減で、GDPは減っていく。日本国内での経済規模はどんどん縮小していく。
もう一つは、インターネットの普及で、情報が国を超えて動くことだ。世界で起きていることが瞬時に日本にも伝わるし、日本国内の出来事を海外でも知ることができる。そして、Google やマイクロソフトのように、世界中の情報を集めてそれをもとにプロモーションやサービス開発をする、海外の大きな企業が日本にも当然入ってくる。
この二つの大きな変化だけを見ても、今の小中高校生達が日本国内だけでずっと生活していくことは難しいことがわかるだろう。言い換えれば、今の小中高校生達は、日本も含めて世界のどこかで生活していくことを真剣に考えねばならなくなるだろう。
親御さんの世代ではあまりぴんとこない方もいらっしゃるかもしれないけれど、今の小中高校生が30代、40代、50代になる頃には、何らかの方法で日本以外とつながって生活していくことが求められるようになる。仕事もそうだし、ネットを使った日常生活もそうだ。
「私は海外に出る予定はありません。ずっと日本で暮らしていきます。」と言う小中高校生がいるなら、それでもいいと思う。ただ、ずっと日本国内で生活しているとしても、何らかの形で、世界と関わらざるを得ない時代になってくるし、今は考えもしないだろうけれど、10年後、20年後には、自分自身があるいは家族が、日本以外で生活している可能性も低くはないと思う。
これからはどこにいようが、「世界」の中で生きて行くことになる。だから、例え日本でずっと暮らしていても、バウンドリーを取っ払って世界の中で生きているという意識を持つかどうかで、どんな生活ができるのかも変わってくるだろう。
小中高校生の親御さんも、そんな変化の時代の中に生きて行くお子さん達に、若いうちに何が必要なのかを考えて、それを与えてやる必要があると思う。
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