予想困難な20年後の社会で生きて行くためには

ニュージーランドに私が移住してきた1997年当時はまだ、日本の物価のほうがニュージーランドよりも高く感じた。

だから当時はまだ、「日本で稼いでニュージーランドで使う生活ができれば経済的には楽だ」などと日本から移住してきた人達が話していた。

あれから20年。年に2回東京と大阪で実施する高校留学個人相談会で日本に行くと、ここ何年か日本の物価が安いことに驚く。特に外食はニュージーランドに比べると4分の3から半額くらいの感覚だし、衣類なども安くて品質のいいものがたくさん売っている。この20年でニュージーランドの物価はどんどん上がり、日本はデフレが続いてきた。

1997年のニュージーランドの最低賃金は7ドルだったのが今年は15.75ドルと2倍以上になっているのに対し、東京では1997年が679円で現在は932円と20年間で37%の上昇にとどまっている。

20年間でニュージーランドも日本も大きく変わった。20年前に13歳だった人は現在33歳。いろんな人生があるだろうが、これからまだまだ世界で活躍していく年代だ。

この20年間でニュージーランドも日本も大きく変わったのなら、これからの20年間ではもっと大きく変化することも予想される。20年後の2037年、現在13歳の人が33歳になる頃には、ニュージーランドや日本はどんな社会になっているのだろう。

以前にもこのブログでも書いたかもしれないけれど、日本は少子高齢化が進み、人口も減少し、経済も停滞していくという予想がされている。だから移民を入れて労働人口を増やしましょうという意見もあるけれど、強い反対意見もある。

もし多くの予想通りに経済的にこれから日本が発展していかず、移民も入ってこずに人口減少が続けば、逆に、日本から他の国に移住するという選択肢を選ぶ人達もきっと出てくるだろう。

その選択肢を選ぶことができるのは、最低でも仕事ができる程度の英語力を持ち、ある程度の資格と経験を持っている人達だろう。そんな人達なら、日本以外の求人に応募できる最低条件は備えているだろうし、タイミングや持っているスキルによっては採用される可能性も高い。

また、留学など海外生活経験があって、ある程度の資金を調達できる人なら、海外で起業ということも考えるかもしれない。

今後の20年間で日本も大きく変わるだろう。今は「えっ、そんなこともアリなの?」という選択肢でも、20年後には普通に選ぶ人達も増えているかもしれない。簡単に言えば、20年後はどんな社会になるか、何が起きるかわからないし、今では考えられない選択肢もたくさんできている。

そんな時代に生きていくためには、どんな社会になっても、何が起きても、どんな選択肢が生まれても、それに柔軟に対応できる力をつけている必要がある。

今の小中高校生は、これからの激変する20年を見つめて生きて行く必要があるのだ。

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