マイノリティ、ダイバーシティ、そして想像力

最近の日本のニュースなどには、LGBTの話題が以前よりも多く出てくるようになったようだ。

多くはLGBTを今までよりも社会で受け入れましょう、などという肯定的な内容で、とてもいいことだと思う。

LGBTに関しては、マイノリティと呼ばれる人達をどう社会で受け入れていくか、という視点から語られることが多い。ただ、以前もこのブログでも書いたかもしれないけれど、マイノリティという視点を用いるのであれば、LGBT以外のマイノリティについても、ダイバーシティ(Diversity=多様性)の観点からもっとニュースなどで話題になって、肯定的にとらえられてもいいようにも思う。

例えば、民族や国籍、家族の形態、出身地、仕事、学歴、収入、身体機能、趣味や嗜好、などでも、マジョリティとマイノリティがあるのなら、LGBTと同じように社会で受け入れていきましょうという肯定的な内容で、もっとニュースになってもいいと思う。それが、ダイバーシティなのだと思う。

LGBTに関してもそうだけれど、好きとか嫌いとか、人それぞれで個人的な感情はあるだろう。そしてその感情は簡単には変えることはできないと思う。でも、個人の感情とは別のところで、社会全体としてマイノリティと呼ばれる人達をどう受け入れていくのかを考えるのは大切なことだと思うし、社会の中でダイバーシティを認めていくのであれば、好き嫌いを超えた部分での思考や行動が必要になってくるだろう。

そしてその思考や行動を支えるのは、やはり「想像力」だろうと思う。「もし自分がその立場だったら、何をどう感じて、社会の中でどう生きて行きたいのか。」という視点。自分とは違う人達のことを正しく想像すること。これが、マイノリティと呼ばれる人達を社会で受け入れ、社会全体を多様化していくのにまずは必要なことだと思う。

もしどう想像していいのかわからない、という方がいれば、一度自分がマイノリティと呼ばれる立場になってみればいい。例えば一人で海外に出て、自分の国籍や民族以外の多数の人達の中で暮らしてみる。暖かく迎えられることもあるだろうし、ひょっとしたら傷つくこともあるかもしれない。そんな経験の中で、どんな人に対しても、その人のことをできる限り想像する視点を持てるようになるだろう。

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