お金を稼ぐことを目標にしない生き方

高校留学生達と将来のゴールについて話をしていると、こういう進路に進んだら、将来お金を多く稼げる、ということを基準に、ゴールセッティングをする人がいる。

確かに、お金を稼ぐことは大切だ。できれば収入が多い方がいいだろう。いくつかの選択肢がある時、稼げる方を選ぶというのも、一つの基準だと思う。

でも、漠然と将来を考える時、自分の人生のゴールを設定するとき、そのゴールに向かってどこで何をするのかを考える時、全てにおいてお金が多く稼げるかどうかを基準にすると、何かを間違うと思う。

日本でバブル経済真っ盛りの時は、証券会社や銀行、建築や土木、と行った大学の学部が人気だったし、例えば山一証券に新卒で入社したら、「もう一生安泰でお金には困らないだろう」と考える人も多かった。

でも、長い人生、何が起るかわからない。年収で選んだ会社が倒産して失業することも現実に起っている。最近はベーシックインカムなどという考え方も出てきて、今すぐではないにしろ、いずれどこかの国や地域で実現する可能性もある。また、このブログでも書いたけれど、30年後の日本はどうなっているのか、正確に予想できる人は多くないだろう。

そうであるならば、将来のゴールを考える時に、そのゴールに向かってどこで何をするのかを考える時に、お金をどれ程稼げるか以外の基準を持って来るのもいい方法だろう。

ではどんな基準で将来を考えるのがいいのか。私は今の高校生の年齢の人達には、「今現在、自分がやりたいと思っていることを実現する」ことをゴールに設定するのがいいと思う。

それはかなり不安だろうし、もしかしたら、お金は稼げないかもしれない。人からやめた方がいいと言われるかもしれないし、合理的な選択とは言えないかもしれない。

でも、どんなゴールを設定しても、未知数はあるだろう。特に急激に変化している今の時代に、予測可能なゴールを求めるのも無理があるだろう。

だったら、今自分がやりたいことを実現するために、今何をすべきか。当座のゴールをどこに設定するのか、を基準に考えるのもいいのではないか。

そして、昨日も書いたけれど、未来に起る未知なことに対して、何とか対処できる力と自信を今のうちにつけるておくことも大切だろう。

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