ラグビー後の人生も

昨日のこのブログ「終身雇用がなくなると」で、「終身雇用制度が大きく変わるその影響を受けるのは、~今の小中高校生も影響は大きいだろう」と書いた。

弊社では、今までにたくさんのラグビー中学高校留学生達がラグビー留学に来たし、現在もいる。

ある短期ラグビー留学生に私が、「日本のラグビー強豪大学に入って、そこを卒業したらは、どこでラグビーを続けるの?」と聞くと、「ラグビーを続けるかどうかわかりません。」と返ってきた。

私が、「日本代表を目指すのではないの?」と聞くと、「僕が日本の強豪高校でラグビーをしているのは、いい大学に入るためなので、希望する大学に入れたら後はラグビーは続けなくてもいいんです」とのことだった。

そして、「いい大学でラグビー部に所属していれば、いい会社に就職できるから」とも言った。

確かに、一昔前までなら、その考え方もよかったと思う。スポーツ、特にラグビーを学生時代にやっていた人は、就職時の評価も高いだろう。それもその人の確かな評価の一つだし、「いい会社に就職する」ことを一つのゴールにするならば、いろんな方法があるだろう。

でも、日本では終身雇用制度は解体していく。それを前提に考えると、また違う方法が見えてくるのではないか。

ラグビーをしている中学高校生の中には、トップリーグでプレーすることを目指す人がたくさんいる。トップリーグの選手は、チームとのプロ契約の人もいるし、会社の社員としてプレーをしている人もいる。

ラグビー中学高校留学生の中には、社員としてプレーをすることを目指す人も多い。なぜなら、プレーヤーとして活躍できなくなった後でもずっとトップリーグの企業で定年まで働き続けることができるから、と彼らはその理由を言う。

簡単に言えば、ポストラグビープレーヤーのキャリアを、トップリーグの社員として過ごすことを考えている。

しかし、何度も言うけれど、日本では終身雇用制度は解体していく。30代前半でトップリーグのプレーヤーとしてのキャリアを追えた後、果たしてその企業が65歳の定年まで残り30年間確実に雇ってくれるだろうか?

昨日のブログにも書いたけれど、日本の経団連の会長やトヨタ自動車の社長が、「終身雇用の見直し」について発言しているのだ。トップリーグのチームを持つ大企業の雇用制度にも、これから何らかの影響があることは十分予想できるだろう。

オールブラックスの選手に、Sonny Bill Williamsという人がいる。日本でもプレーしていた、世界的に有名な選手だ。プロラグビー選手として、現在の年収はおそらく世界でもトップレベルだろう。

そのSonny Bill Williamsが先日、Bachelor of Applied Management(Sports Management) の資格を取ったことがニュースになっていた。日本でいうと、大学卒業レベルのスポーツマネージメントの資格だ。

33歳。そろそろプレーヤーとしてのキャリアを終える年齢だ。彼は、オールブラックスとして、またラグビーリーグのプレーヤーとして、そしてボクサーとしても活躍してきて、収入も今は十分にある。その彼が、大学卒業レベルの資格を33歳で取得した。

その意味を、日本の中学高校生はよく考えて、彼の生き方からなにかを見つけてみてもいいかもしれない。

Stuffより
'Don't ever let anyone pigeon hole you' - Sonny Bill Williams celebrates bachelor's degree

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