そもそもホームステイって変だろう

留学をする時、ほとんどの人がホームステイをする。

ホームステイは留学生活の大きな部分を占める経験だ。

留学前はホストファミリーのことをいろいろと想像するだろう。こんな会話があるかもしれないとか、夕食後こんな時間の過ごし方をするだろうとか。また、自分の英語は伝わるだろうかとか、食事は美味しいだろうかなどと考える。

弊社の留学生の中にも、留学を終えて日本に戻った後もずっとホストファミリーと連絡を取り合っている人も多い。また、留学期間中にホストファミリーと一緒に旅行をしたり、一緒に日本に行ったりする人さえもいる。

お互いにいい関係を築くことができれば、ニュージーランドにも別の家族ができることになる。

一方で、ホストファミリーとうまく合わず、いい関係を作ることができなかったり、ホームステイを変更したりする人もいる。それはそれでかまわないと思うし、誰が悪いということでもない。

考えてみれば、そもそも、ホームステイというシステムはとても変なシステムだ。

留学生がニュージーランドに到着した日に、いきなり初対面の人の家に行って、その日からずっとそこに滞在する。ホストファミリーは「ここは今日からあなたの家だから、そのつもりでリラックスして過ごしてください」などと言う。でも、全く知らない人の家にいて、どこに何があるのかもわからない状態で、自分の部屋といわれるけれど見たこともない部屋で、初日からリラックスなどできるわけがないだろう。

その上、ホストファミリーの話している言葉もほとんどわからないし、出てくる食事も食べたことがないものも多いし、文化も違う。

そんな状況にいきなり置かれるのは、長い人生でも、おそらくホームステイだけだろう。

想像してほしい。あなたが、会ったこともない人のうちで、その人の家族と一緒に、これからしばらく暮す。その人の話していることばは理解できないし、その家のどこに何があるのかもわからない。その上、家を一歩出てもそこは未知の世界で、右も左もわからない。長い人だとそこで、何年も暮す。

それがホームステイだ。とても変だ。

でも、留学生達はみんな、そこから留学をスタートする。そしてホームステイでホストファミリーと仲良くなり、いろんな経験をして、文化を理解し、英語力を伸ばして、楽しい想い出をたくさん作り、帰国するときには別れたくないと涙を流す。帰国した後も連絡を取り合って、家族のような一生の関係を続けていく。

それがホームステイだ。とてもすばらしい。

ホームステイをする前はとても不安だろう。あたりまえだ。そもそもが変なシステムなのだから。

でも、多くの留学生達は、そこを第二の家族にまでするようになる。そんな魅力がホームステイにはあるのだ。

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