ガラケー

ガラパゴスと聞いて、エクアドル領のガラパゴス諸島を思い出すよりも、今では、日本のガラパゴス携帯を思い出す人のほうが多いのではないだろうか。若い人たちはひょっとしたら、ガラパゴスが島々の名前であることさえ知らない人もいるかもしれない。もっと言えば、ガラケーの「ガラ」がガラパゴスのガラということを知らない人もきっといるだろう。

ガラパゴス携帯は、「ガラパゴス諸島の生態系のように独自の進化を遂げた日本のニーズに特化した携帯電話機」のことだそうだ。ニュージーランドでは見かけないし、どんな機能がついているのか、日本の携帯電話をほとんど使ったことがない私にはよくわからない。

でも、日本で使うのなら、きっととても便利な携帯電話だろうと思う。それをそのままニュージーランドに持ってきても使い道は限られるだろうけれど、日本で使う限りは、とても使いやすい。だからガラケーと呼ばれるのだろうが、私は、ガラケーこそ、これからの日本の明るい未来の象徴なのではないか、と思う。

iPhone が発売されて人気が出て、その後でiPhone に似たスマートフォンを作る会社がどんどん出てきて、それらも世界中で売れている。今はその段階だ。でも、時代が変わって、人々のニーズが変われば、日本のガラケーが世界の人たちのニーズに合う時代もやってくるかもしれない。その時に、世界中の携帯電話を作る会社が日本のガラケーを研究して、同じようなものを大量に作るのだろう。

携帯電話だけではなくどんな世界でも、他と違う独自のスタイルを持って、それをずっと維持し続けながら且つ成長させていくものは、強い。新しいものを見つけてそのまねをするよりも、最初から独自のスタイルを作って成長させていくと、最初は見向きもしなかった人たちがその魅力を理解してくれる日が来る。

いつか、「Galakei」が世界共通語になる日も来るのかもしれない。

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