礼儀と作法
ラグビー高校留学生の中には、「格好がどんなふうであっても、コーチに気に入られなくても、ラグビーの実力さえあれば、ニュージーランドでプロになって、オールブラックスにもなれる」と言う人もいるし、口には出さないけれど、同じように思っているふしがある人もいる。
確かに、テレビなどで紹介されるプロスポーツ選手の中には、日本のサラリーマンにはいないような格好をしている人も多いし、言葉遣いや態度も礼儀に欠けているような部分が見られることもある。でも一般に紹介されいてるそんな様子だけを見て、「実力があれば、礼儀作法など関係なく、上に上がっていける」と考えるのは、あまりにも世の中を知らな過ぎると思う。
もちろん、有名スポーツ選手の中にはそんな人もいるのかもしれない。でも、ほとんどの人は、その道の実力だけではなく、それに加えて、人とのコミュニケーション力を持ち、礼儀をわきまえ、作法をきちんとしている。そんな人達が、プロスポーツ選手として国内で、そして世界で活躍しているのだと思う。
もしその道の実力だけで世界レベルのスポーツ選手になることができるのであればそれでもいいのかもしれない。でもその実力に加えて、礼儀や作法を身に付けていれば、もっと早く、もっと簡単に認められる日が来るだろうと思う。
自分が目指す道で実力をつけることはもちろんとても大切だ。けれど、どの世界でも、人との関わりの中で実力が発揮されるのだし、自分の実力が認められるのだから、より円滑なコミュニケーションができる礼儀や作法を身に付けておくことも、とても重要だ。
実力を発揮し、認めてもらうには、礼儀とか作法なんかが、意外と大切なのだ。
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