想定内
以前に、ホリエモンこと堀江貴文氏が、「想定内」という言葉を使って日本で話題になったことがある。
詳しいことは忘れたけれど、当時堀江氏が経営していた会社で何か問題が起きたとき、「想定内です」と言って、解決に自信を見せたことがあったのだと思う。
目の前に解決しなければならない問題が起こったときに、「想定内だ」と言えるのは、とてもいいことだ。それは、自分や組織の以前の判断や行動の結果起こるであろうことを、ある程度予想していたということであり、起こるであろうことに対処する術を少なくとも知っていたということだ。
会社経営に限らず、誰の人生にも、いろんなことが起こる。特に、他人がしていないことをする時や、それまでの生活ややり方を大きく変える時に、様々なことが起きる。
どんなことが起こるのかわからない時、とても不安になったり、怖かったりもする。だからこそ、自分がやろうとしていることに向かって、自分で判断し、行動した結果、起こるであろうことは、事前にある程度予想しておくべきだろう。そうすることで、何かが起こった時でも、「想定内だ」と冷静に対処できる。
もっと言えば、例えば、長期の留学生活などでは、予想していなかったことも起こるけれど、予想していなかったことが起こることを予想しておくべきだと思う。具体的にどんなことが起こるかはわからない。留学中友達があまりできないかもしれないし、英語力が伸びないかもしれないし、勉強にもついて行けないかもしれないし、怪我や病気をするかもしれないし、精神的に不安定になるかもしれないし、日本に帰国しなければならないことが起こるかもしれない。でも、いろんなことを含めて、予想しないことが起こるかもしれない、と予想する。そうすることで、どんなことが起こっても、その時には「想定内」として冷静に対処できるのだと思う。
ただ、私が長い間いろんな留学生を見てきて思うのは、想定外のことは実際にはほとんど起こらない。だから、留学前にはいろんなことが起こるのを想定して来るのがいいけれど、心配しているようなことはほとんど起こらないことも知っておくべきだろう。
想定内の範囲をできるだけ広げておいて、でも過度な心配や不安は持つ必要はないことも覚えていくのがいい。
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