ズートピアは奥が深い

先日、ズートピアという映画を観た。

大人が子どもと一緒に家族で楽しめる映画だけれど、よく見てみると結構いろんな問題提起も含んでいる内容だ。それだけに「純粋に子ども向けではない」という評価もあるようだけれど、小学校高学年以上なら、ストーリーに盛り込まれたいろんな意味を考えながら観るのも面白いと思う。

中でも一つの大きなテーマは、「ダイバーシティ」だろう。英語バージョンで観たので日本語の台詞はどうなっているのかわからないけれど、「ズートピアはダイバーシティの町だ」というような台詞が後半に出てくる。それを裏付けるように、乗り物や町の作りがいろんな動物に適応したものになっている。

「ダイバーシティ」という言葉は日本でも最近はよく目にするようだけれど、日本からニュージーランドに留学したり移住したりすると、日常生活で自分自身の問題として誰もが直面する。

同じクラスに異なる民族や国籍を持つ生徒があたりまえのようにいたり、そもそも先生がニュージーランドで生まれ育ったニュージーランド国籍を持つ人ではなかったり、ホームステイファミリーがどこかの国からの移民だったりする。また、学校にいる留学生も、中国、韓国、タイ、インドなどのアジア諸国だけではなく、フィジーやサモア、トンガといったパシフィックアイランド、アルゼンチンやチリなどの南米、スイスやドイツなどのヨーロッパなどから来た人達もたくさんいる。

そんなまさに「様々な」人達と一緒に生活をしていく中で、自分もその「様々な」人達の一人であり、「様々な」違いを認め合い、受け入れ、一緒の方向に進んでいく方法を考えて身に付ける。

ニュージーランドでのそんな経験のなかで、「ダイバーシティ」について、「ダイバーシティ」の環境で暮らしていく方法についてゆっくりと考える機会を持つことができる。

ズートピア。ニュージーランドに留学している学生達が、「ダイバーシティ」という視点から観ても面白い映画だと思う。

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