アドバイスを鵜呑みにするな
UenoT中学高校留学生と話をするとき、基本的には留学生達の話をじっくりと聞こうと思っているけれど、たまには「あなたは、こうしたほうがいいのでは」などとこちらからアドバイスをする。
アドバイスをする時には、それぞれの留学生のことを考えて、できるだけ言葉を選んで、あくまでも私達の考えやアドバイスだということも伝えるように気をつけている。
でも、自分のお父さんやお母さんよりも年上の人達からアドバイスを受けると、留学生のほとんどは、「わかりました、そうします」と言って、実際にそのアドバイスを素直に実行しようとする。
それはとてもいいことだと思う。
でも、あえて混乱するようなことを言えば、１０代の若い留学生達が大人から「君はこんなことをするといい」などと言われたら、一度「ほんとうにそうだろうか？」と疑ってみてもいいかもしれない。
それは、私達の言うことが間違っているとか、大人の言うことなど聞く必要はないとか、そんな意味ではなく、大人からのアドバイスは、あるいは誰からのアドバイスでも、あくまでもその人のアドバイスで、しかも全てのアドバイスがその人にとって１００％有効だとは限らないという意味だ。
これをもう少し広げて考えると、留学生達もいろんな人に影響を受けて変化、成長して行くけれど、誰かの言葉や行動をすっかりそのまま自分に取り入れるのではなく、一度その言葉や行動について、自分でじっくりと考えてみることが必要だろう。
いろんな人をネットやテレビを見たり、いろんなことを本で読んだり、実際に誰かに出会ったりした時、自分で触れた事柄全てを一度自分で対象化し、ゆっくりと考えて咀嚼して消化してみる。
そんなことも、自分で考える態度を身に付けるためには必要だと思う。
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