自分の意見を持つ
日本やニュージーランド、そして自分の身の回りや世界中で、いろんなことが起こっている。事件や事故、政治や経済にまつわること、自分の家族や友達や学校に関係すること。毎日何かが起こる。そんないろんなことを見聞きしたり、経験したりしたとき、それぞれの人が、いろんなことを感じ、いろんなことを考える。
そして、高校生くらいの年齢になれば、自分の身の回りで起きていることは当然のこと、自分の生まれ育った国や滞在している国で起こったことに対して、自分なりの感想や意見を持つことが大切だと思う。それは、事件や事故に対してもそうだし、政治や経済にまつわることに対してもそうだ。
ただ、十代の年齢で自分の意見をしっかりと持つことは、簡単ではない。「あなたは○○に対してどう思いますか?意見を聞かせてください。」と問われたときに、「私はこう思います。なぜならこういう理由からです。」とその場で答えることができる十代の若い人はおそらく少ないだろう。
自分の意見をしっかりと持つためには、普段から自分の周囲を初め世界中で起こっていることに対して、まずは興味を持っている必要があるし、しっかりと情報を集めている必要がある。例えばテレビのニュースを見ているときでも、トップニュースから政治経済、身近な話題、芸能やスポーツニュース、天気予報まで、「えっ、何これ?」と興味を持つ。また例えば、インターネットのヤフージャパンのトップページのニュース全てをクリックして目を通してみる。そして例えば、ニュージーランドに留学して英語がある程度できるようなら、ニュージーランドヘラルドのオンライン版に毎日ざっと目を通してみる。そうしている間に、興味の対象が広がり、知識も増え、それに対する自分の感想や意見も少しずつ出てくる。
また、自分の意見をしっかりと持つためには、いろんな経験をすることも大切だ。経験があると、一つの視点だけではなく複数の角度から見ることができる。例えば、留学に来て今まで日本では出会ったことがないような人たちと出会い、その人たちの中で生活し、今までの常識が通用せず、自分を全く知らない人たちと一から関係を築く。そういう経験を通して、いろんな出来事に対する自分の感じ方や考え方に幅が出るようになる。
私もここでえらそうに、自分の意見を持てなどと書いているが、周囲の意見に影響されずに、自分の意見をビシッと持ってそれを主張することは、この歳になっても難しい。逆に言えば、歳をとる過程で、自分が興味を持ってきたこと、知識として身につけてきたもの、経験、などが、今の自分の意見に大きな影響を与えていると思うし、もっといろんなものに興味を持って、いろんな知識を身につけ、いろんな経験をしてくれば、また異なった意見を持っていただろうとも思う。
留学に来る学生は、せっかく日本を離れて今までと異なる環境で暮らすのであれば、今までと違うことにも興味を持って、違う知識も身につけて、違う経験をしてほしいと思う。それが、今後の自分の物事に対する見方や意見に影響を与える。
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