ネットも現実も実は匿名
ネットは基本的に匿名の世界だ。
インスタでもツイッターでもフェイスブックでも、そしてブログでも、ほとんどのネットの世界では名前を書かなくてもいい。
ほんとうは本気で調べれば誰がかいているのか確定できるようだけれど、普段使っている範囲では、匿名性がものすごく高い世界だ。
匿名性が高くなると、人は行動や言動を変える。それは、ネットを見ているとわかるだろう。匿名性に応じて人は変わる、といってもいいかもしれない。
フェイストゥーフェイスで会えばそんなことは言わないということを言ったり、匿名性を利用して相手を動かそうとしたりする。
でも、考えてみると、ネットでなくても現実でも、実はほとんど匿名の世界だ。
例えば、満員電車や駅のコンコース、日曜日の公園、映画館、普段通っている道やスクランブル交差点。そんなところで目にする人達は、みんな匿名だ。
ニュージーランドと日本の違いで感じるのは、ニュージーランドはその匿名性の中でも個人を表に出そうとする人が比較的多くて、日本ではその匿名性の陰に隠れる人が多いことだ。
もちろんそうではない人達もいるけれど、ニュージーランドと日本を行き来しているとそんなことを感じる。
ニュージーランドでは、知らない人が出会ってもお互いに目を見てにっこりするとか、お客さんと店員さんが気軽に話をするとか、見知らぬ人とでも目を合わせてかかわろうとすることが多いように感じる。
日本では、知らない人が出会っても目をそらすし、お客さんと店員さんが気軽に話をすることはほとんどない。できるだけ目を合わせないようにかかわらないようにする人が多いように感じる。
日本でも地域にもよるのかもしれないし、人にもよるのかもしれない。ただ、私がニュージーランドで普段やっているように誰かに接したときに、ちょっと驚かれたり無視されたりすることがあるのも事実だ。
どちらがいいということではないけれど、ニュージーランドと日本両方に滞在すると、匿名性の高さとそれに対する人々の態度が違うことに気がつく。
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