耐えられない
日本とニュージーランドの間の直行便は、以前はだいたい11時間かかっていたけれど、新しい飛行機になってから、10時間を切ることもあるようだ。
以前と比べると幾分早くなったけれど、それでも10時間は「あっと言う間」というわけには行かない。
少し昔の話だけれど、飛行機の中が完全に禁煙になった時、「もう海外旅行は行けない」と言っていた人も多かった。日本からアジア諸国ならまだしも、ニュージーランドまで10時間以上たばこを吸わないなど、全く耐えられない、ということだろう。
そして先日、ニュージーランドと日本の間の飛行機に乗った時感じたのは、「しばらくネットで連絡ができないな」だった。搭乗まではロビーでネットが使えることも多いけれど、飛行機に乗ったらフライトモードにしてください、とアナウンスが入る。それ以降は、到着地に着陸してアナウンスがあるまで、ネットは使えない。
普段、ネットで誰かとずっとつながっている状態に慣れていると、ネットにつながることができない飛行機間が、少し不安に感じた。ネットサーフィンができないのはかまわないのだけれど、誰かとのネットでのつながりが強制的に止められることが不安だった。私はそれほどネットに依存しているほうではないと自分では思っていたけれど、いざ10時間のネット遮断を前にすると、それでも少し不安を感じた。もしもっとネットに依存しているような人だったら、以前に全席禁煙になったときの喫煙者のように、不安を通り越して、「耐えられない」と感じるのではないだろうか。
おそらく、飛行中のネット環境を何とかしてほしい、という要望もたくさんあるに違いない。そういった要望を受けて、国際線の長距離飛行の間、全席ネットに無料で気軽につながることができるようになる日も、いずれ来るのかもしれない。
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