無料wifiなんかよりも

2020年に東京でオリンピックが開催されるのに合わせて、海外からの観光客用に日本各地で無料wifiスポットを増やすそうだ。

とてもいいことだと思う。日本の携帯電話を持たずに日本に滞在する時に、通信環境をどのように確保するかは、大きな問題だからだ。

でも、無料wifiには2つの大きな問題がある。一つはセキュリティの問題。もう一つはwifiが使える範囲の問題だ。

無料wifiでパスワードなしに接続できるのは便利だけれど、その分セキュリティが緩くなる。パスワードがあっても誰にでも知られるようなものならあまり意味がない。だから、セキュリティのことを考えると、海外からの観光客が気軽に接続できるとは言いにくい。

また、観光客は移動することが多いから、バスや車、電車などで移動するとすぐに接続できなくなるのなら、便利だとは言えない。

この2つの問題がある限り、海外からの観光客がみんな日本で無料wifiを使い倒す、ということはないだろうと思う。

では、海外からの観光客がたくさん訪れるニュージーランドはどうなっているのだろうか。

例えば、Vodafone New Zealand では、NZ Travel SIMを販売している。これは、携帯電話用のSIMカードで、自分が持っている携帯電話に入れて使う。もちろんSIMフリーの携帯電話を持っていることが前提だけれど、おそらく海外からの観光客の多くはSIMフリー携帯を持っているのだろう。

このSIMカードは60日間有効で、2GBのデータ、120分の通話、200通のテキストメッセージを上限に使うことができる。価格は49ドルだ。日本円にして約4千600円。60日間という期間は観光客にはおそらく十分だし、データや通話が上限に達したらまた新しいカードを49ドルで買えば、電話番号は変わるけれど、それ以外は問題なく使える。ホテルなどでは無料wifiが使えるところも多いので、ちょっとした調べ物とSNSだけなら、滞在期間にもよるけれど、2GBでも足りるだろう。

また、ニュージーランドではプリペイドのSIMカードも売っている。例えば、30日間で、500MBのデータ、100分の通話、無制限のテキストメッセージが19ドルだ。留学生などはこのSIMカードを使っている人も多い。

日本でも、2020年の東京オリンピック、そしてその1年前に開催されるラグビーワールドカップに向けて、データと通話がついたプリペイドのSIMカードが簡単に手に入るようになれば、とても便利になると思う。

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