人は一人一人違うという前提に立てば

このブログでも何度も書いたけれど、ニュージーランドで暮らし始めた時に強烈に感じたのは、世の中には本当にいろんな人がいる、ということだ。

もちろん日本でもいろんな人がいるけれど、ニュージーランドなど海外に出れば、いろんな人のいろんな様は日本の比ではない。特にニュージーランドのようないろんな国からの移民が近所にたくさん住んでいるような場所では、「えっ、何それ?」というような経験をよくする。私もニュージーランドで暮らして18年以上経つのでかなり慣れたけれど、いまだに、???と感じることもある。

自分の周囲にいるいろんな人のいろんな様に対処するためには、やはり「人は一人一人違う」ことを強く認識して、それを前提に行動することが大切だと思う。人は一人一人違うということは、周囲の人は自分と違うということだし、自分の常識や自分の考えや自分の価値基準が通用しないということだ。逆に言えば、周囲の人たちから見れば、その人たちの常識や考えや価値基準を、自分は持ち合わせていないということでもある。

だから、自分が???と感じても、相手は当たり前だ、と思っているかもしれないし、自分が当たり前だと思っていることが、相手は???と感じているかもしれない。

留学に来ると、そういう感覚がよくわかると思う。最初はいろんなことが衝撃的で理解できないことも多いだろうけれど、一度「この人たちは自分と違うのだ」と理解すると、多くのことが腑に落ちる。そして、人は一人一人違うことを前提に、いろんなことに対処できるようになる。

留学後にもし日本で暮らすことになっても、その感覚や認識はとても役に立つと思う。日本では、「人は一人一人違う」という前提が踏まえられていないことも多い。みんな一緒なんだから、という考えで、一人一人の違いを考慮しないないこともあるようだ。そんな環境の日本で、人は一人一人違う、という視点でいろんなことを見られるのは、とてもいいと思う。

留学は経験だ。そして、人は一人一人違うということが本当に腑に落ちる、という経験は、もっとも衝撃的でしかも大切な経験の一つだろう。

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